英語について
私は英語の教師でもなく専門家でもありません。仕事と生活に必要なので必要最低限身につける必要があっただけです。最初から厳しい事を言うようですが、この必要最低限とは日本人が思っているよりはかなり高いレベルを指します。良くご存知のTOEICなどで言うと960点~満点くらいはラクラク取るくらいで、知らない単語が出てくるようなレベルではありません。TOEICの点はあまり参考にならないという意見もあるかもしれませんが、私の言う最低限レベルの英語が出来る人は、ラクラクそのくらいの点を取ります。逆に960点取る人が必要最低限の英語ができるかというと、そうではないこともよくあります。
ただ、英語を習得するための理論や教材、教室などは星の数ほどあり、それは専門家にお任せするとし、私の論点は少し違うところにあります。アメリカで英語を使って仕事をして成果を上げる様になるという目標を侮ってはいけません。日本でも日本語の間違いはビジネスで許されない様に、英語を母国語としない外国人であったとしても本当は許されません。少し英語が話せるようになり、書けるようになってきた頃に最も危ないのが、ビジネス書面における英語の間違いや、相手に対して失礼なことを言っているにもかかわらず、本人はまったくそのことに気付いていないような状況です。その様な光景を見ると、毎回血の気が引く思いがします。訓練の途上であってもビジネスなのですから、細心の注意を払ってミスをしないのが当然です。その為の時間も自己投資ですから、まともに書ける、言えるまで何度も確認をしなければなりません。一番良いのは、アメリカ人が同様の状況で使っているフレーズを真似ることです。同じ職場のネイティブによるお手本と言える例文が山ほどあるはずです。自己流の表現はもう少し経ってからと考えるくらいが安全でしょう。
私の場合、アメリカ人がやる様な事を自分もやるという大事なポイントを押さえ、ビジネス英語については1年くらいで「そんなに」困らなくなったように思います。また、今と英語レベルは全然違えど、数ヶ月で会話も会議もスピーチもできるようになっていたとまわりから言われます。仕事なのですからやるのは当然だと感じていました。
よく言われるアメリカやイギリスにいれば誰でも喋れるようになるという伝説を信じている人はもういないと思います。これは表現の問題で、そこにいるしかない選択をした人、例えばアメリカ人と結婚した日本人や、仕事に真面目に取り組む人は喋れるようになります。またグローバル・ビジネスの項で図示した欧米文化ビジネスの土俵に上がり戦う決意をした方も同じです。現実は、3~5年の海外赴任や留学をした、だけでは英語を話せるようにならない人が大半であることを知っていただきたいと思います。要するに本人の心がけ次第だということを。
ただ英語の習得方法としては、適している方法に個人差があり、一概には何とも言えません。我々のレベルはかなり低いのですから、何をやっても効果があると言えるかもしれません。やるかやらないかの差だけのはずです。やっているのに効果が出ないのなら、やっている量が少なすぎるかもしれませんし、一番肝心なこととして仕事ができていないはずです。
英語を習得する目的は、あくまでも仕事の成果をあげるためということを忘れてはいけません。3年間もアメリカにいたのだからペラペラになっていないと恥ずかしいとか、TOEICの点が800点くらいにならないと恥ずかしい、という気持ちもおそらく多少あるかと思います。そちらに気がいき過ぎると、勉強をしてTOEICで900点取れるようになっても、グローバル・ビジネスの項であげたように精神年齢が子供のままであると、やはり「英語が話せる」というレベルにはほど遠いでしょう。
反対に精神構造がすでに大人であり、サービス精神旺盛で仕事にまじめに取り組む方であれば、ボキャブラリーが少なくても意外とすんなりと英語が話せるようになっていきます。
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