クルマ世代

アメリカ生活
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趣味というほどのことはなくても、わたしの世代では、学生時代から社会人20台後半まで日本男児の多くが「クルマ」に対しての強い憧れと愛着を持っていました。わたしもその例に漏れず、その趣向からはじまって結局自動車業界にいまだにいるという結果も見すごせません・・・

なにせ、携帯電話もスマホもインターネットも普及していない時代ですから、現在の若者で言うソーシャル・ネットワーキングや興味の的は「クルマ 」関係か「飲み屋」くらいなもので、車好きや酒好きが「インターネット無くして」現地集合して意気投合して仲良くなるのですから、その盛り上がり(?)と結束は現在の情報時代よりももっと大きく強いものがあったと思います。

※「PC、インターネット、携帯、スマホがない時代はどうやってたのか?」という話題は別途投稿したいと思います。仕事ひとつとっても上記のモノたちは世界を変えました。ちょうど2000年くらいのことでしょうか。

要するに相当なアナログな時代に育ち、当然携帯やインターネットの通信費もいらない、PCやスマホを購入するためのお金もいらない、となると、18歳を過ぎて自分の持つべきものは「クルマ」か「バイク」であり、それが自分の人生を変えるほどの衝撃があったのですね。せいぜい自転車で遠くへ行っても隣り町、もちろんバスや電車で遠くへ行くこともできましたが、いわゆる「マイカー」があるというのは今現在で言うとインターネットにつながっているか、いないかくらいの違いと幸福感を感じたものです。時間さえあれば、それに乗ってどこまでも行けるという、まさに子供から大人になった瞬間を感じさせてくれるもの、それがクルマだったのだと思います。

そのような時代ですから、当然持つクルマの種類にもこだわるし、給料やアルバイト料を全部車(の改造など)に注ぎ込んでいるいるなんてひともたくさんいたくらいです。それで自分の愛車を自分の彼女のように自慢する、というのは当時カッコいいくらいのことだったんですね。乗っているクルマでその人の趣味とかセンスとかが分かるというステータス・シンボル的なものでした。

その当時の学生としては、最近?漫画でまた有名になった「ハチロク」カローラ・レビン/トレノの人気全盛時代で、ちょっとおしゃれにグランド・シビックとか、CR-Xとかもありましたが、やはり中古を探すにしてもどれも学生としてはなかなか手が出ない価格帯ではありました(100万円以上)。

わたしも学生時代はお金もそんなにないわけですから、安い中古車を買って、アルバイトをして少々お金を稼いで自分で改造することをやっていました。当時、改造族のバイブルだった「CARBOY」と「オートメカニック」という雑誌を毎月買って隅から隅まで読んでいました。

そんな中、わたしが18歳の時に初めて10万円で知人から買った車が、走行距離10万キロの「ランタボ」ランサーEXターボ GSRというやつです。コツコツと4年間自分で改造を繰り返し、おそらく結局合計100万円ほどつぎ込んで(笑)ハイパワーで真っ直ぐ走らないクルマに仕上げました。実際の写真が残っていないのが大変残念ですが、就職のために売ることになったときには何人もの人が買いたいと言ってくれるほどの良い出来でした。主には1.8Lをギャランの純正ピストンをもらってきて2.0Lへボアアップ、ターボ大型化、(純正)インタークーラー追加などでした。 なんといっても初めて持った自分の車、学生時代は一日中乗っていたい、もうコレさえあればいい、と思うくらいの愛車でした。手放さないといけなくなったのは、単に入った会社が「三菱自動車」ではなかったという単純な理由でありました・・・

三菱のなんということのない4ドアセダンで当時、走り屋やラリー族にも人気がありました。

社会人になってからは自動車業界で、不思議なことにクルマのことが仕事となると今度は意外にも自分の車のことには頓着しなくなりました。やはり学生と社会人では自由になる時間が違いすぎて、いわゆる自分でいじることができない場合はもういじらない・・・という感じだったと思います。社会人でお金は少し余裕が出てきますから、最初は75万の中古車、最終的には250万の新車、となっていってもランタボほどに愛着が持てるかと言えばまったくそれがありませんでした。

そういう点で「トシなのかな???」と感じていたわたしがアメリカへ来て乗っているのはフルサイズ・バン。なぜ、フルサイズ・バンになったのかといえば、家族3人と大型犬2頭が一台の車に乗ってでかけようとするとこのサイズが必要、という理由は実は二番目で、一番の理由は「カッコいいから」です。

2005年から12年乗ったシボレー・エクスプレスからの2代目 GMC サバナ 2017年式。もう1500は生産中止で、2500ベースのExplore Raised Roofコンバージョン。運転席側には後部観音ドアはありません。なんせこの巨体でヘビーなので、普通のガレージには入らないとか、燃費が悪い、なんてマイナスがありますが。。。

アメ車好きかどうかはともかく、現実にカッコいいアメ車はそんな多くありません。自動車大国のアメリカですが、アメリカ人そのものは車はなんでもいいと思っているか、用途に応じて何種類か持っている、機能性重視、が大半です。コルベットやバイパーのようなスポーツ・カーはもちろんカッコいいのですが、コレが欲しい!という車も特になかった中でGMのフルサイズ・バンのハイ・ルーフは最初に見た時にとにかくカッコよくて一目惚れ。外観自体はチョロQのような感じで、やはり大きさはありますがアメリカの道路事情では運転自体もかなりしやすいのです。好みはひとそれぞれですから・・・。

もともとクルマ好きだったわたしが、また好きになるクルマに出会えたのもアメリカでしたから人生とはこれ不思議なものです。もっと長く乗っていたいと思えるクルマかどうかで移動時間やでかける楽しさが全然変わってくることを実感します。

このようなクルマに15年以上乗っているくらいですから、いいところわるいところ全部含めて気にいっているし、残りの人生ずっとこれでいい、これじゃないとイヤだと本当に思っています。大抵のことは知っていますから、GMのフルサイズ・バンに興味のある方は何でもお気軽にお問合せ下さい!

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