英会話教室やオンライン英会話、英語学習塾の類に至るまで私は行ったことがありません。私が著書でも述べているように、発信する側に立たなければ英語を外国人の様に話すことはできません。日本の学校教育のような、聞く側で受け身の「受講」をするのでは、どうやっても話すことが難しいと私は考えます。
日本語の「受ける」という言葉は、被る、経験する、与えられる、浴びる、などの意味があります。「試験を受ける」「受験」「授業を受ける」「受講」と言うくらいですから、最初っから文字通り受け身、受動的で被害者意識のある表現ですね。I received an examination.という珍英語も2回くらい身近で見たことがあります(笑)。日本の学校教育は教師側から見て教える、学生側から見て教わる、が徹底され、学生側の「学ぶ」姿勢が著しく低いのは、その学問や知識、教養などを身に着けるためではなく、出席したり、その単位を取るためになっているからです。
このような旧態依然の和風学校教育のようなことをその英会話教室がやっているならば絶対にダメです。中には非常によい英会話教室もあるかもしれませんから、断定はできませんが、「教わる側」の意識改革なく非常によい英会話教室に行っても無駄になります。
そもそも「教わる」という受け身の態度が悪いのです。「教わる」ということは、目的が達成されない場合たいていの場合「教え方が悪い」という他責にする言い訳を簡単に思い付きます。「学ぶ」ということであれば、目的が達成されない場合「学び方が悪い」という自責にできます。
確かに、一般的に英会話教室では「こういう時に何て言ったらいいのか」的な、ギリギリその場を切り抜けるコツを教えてくれるかもしれません。道を聞くとか、タクシーを呼ぶ、とか旅行英語がその典型ですね。
数年間、留学や駐在をする時のためにギリギリ切り抜けられる会話集なども結構な厚さの本が売っていますし、確かにその辺の語法を操ることができれば大したものであるとは思います。ただ、ギリギリ切り抜けるのが目的ならば、それ以上のことをしようとは思わないですし、そもそもギリギリ切り抜けなければならないような場面、局面そのものを避けようとするはずです。
実戦で実弾を使うのが何といっても近道です。と言っても死ぬわけじゃありませんから、実戦でダメージを受けながら、戦果も確かめながら。そんなこと言ったって・・・と思われるでしょうが、あなたが学生でアメリカで何かを学んでいる、あなたが駐在員でアメリカで仕事をしているのならば、実戦と実弾がゴロゴロまわりに転がっていて使わなければ戦えない状況にいるはずです。英会話教室に通うのは、それを無視して空気銃でおもちゃを的に得点を競っているようなものです。私に言わせれば、TOEICなどもそうですが・・・。
95%がた時間と努力が無駄になるので、やめた方がいいと思います。言いたいことがなければ英語をしゃべる必要がないので、言いたいことが泉のように湧いてでてこないと(日本語でも)、アメリカ人の様に話すことはできないのですよ。日本人の8割の方々が、英語を話す以前の問題を抱えている、またそれに気が付いていないことが最大の問題です。
もちろん無口で寡黙なアメリカ人もいます。ただし、話さなければならない状況になった時には、驚くほどきちんと話せます。
この辺の問題点は、実は「英語」ではなく「グローバル・ビジネス」のメニューで詳しく解説しています。ぜひお立ち寄り下さいね。
<追記>
4/27/2020にダイヤモンド・オンラインで見つけた下記記事、これは私の手法に近いかもと思って見たかったのですが、「次のページ」は有料会員のみでした!残念。
さすが三井物産ですね。「スパルタ英語スピーチ道場」とはすごいネーミングです。こういうのも「変身」と「訓練」を研修によって達成しようとしているのですね。これは日本人にとっては日本語でも難しことですから、さすが商社は違うと感心しました。
関連の過去記事もありました。