私の英語教室

ビジネス
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英語を体系的に学んだことがないわたしが、英語の家庭教師やトレーニングができて、その効果が「それなりに」あることを疑問に思われる方がいると思います。

おそらくわたしは、「日本の学校の英語教師」日本語が分からないネイティブ・スピーカー英会話教師」「仕事の上司」のちょうど真ん中くらいの位置にいるのでしょう。どこをとっても中途半端な実力で申し訳ないと思う反面、技術者や駐在員のセカンド・ランゲージ・ユーザーとしての英語を高めていくにはもっとも適している素養ではないか!と自負しております。

しかしそのことをそんなにすぐに気付いたわけではなく、後輩の技術者を指導するにあたって下記のような事実を知った上で、わたしが直接指導するのがもっとも効率がよいと考えたのです。

  1. 一般的な学校の英語教育では誰も英語がしゃべれるようにならなかった(既知)
  2. ESSなどの英会話教室に通う駐在員たちが、英語を話せるようになるとは限らなかった
  3. 駐在員の英語の上達は、その上司がどれくらいアメリカ人と同じ仕事をさせるかによるところが非常に大きい

つまり「3」の項目が大事であるのに、不運にもその環境にいられないとかなりの確率で英語が話せるようにならないのです。よくある状況としては、その方の上司もあまり英語がしゃべれない日本人である、または日本人を特別扱いしてくれるアメリカ人である、というところでしょうか。

ということで、この着目からわたしの英語講座は一般的に実戦を想定した、実戦を前提にしたスパルタ方式(笑)になっています。業務上秘匿性のあるようなものは扱えませんが、一般的にはそんなことはほとんどなくて、例をあげると「来週現地社員にこのような訓示をしたい」とか「来週の企画提案の議事進行のやり方が分からない」とか「こういうメールを出したら、こんな回答が返ってきたけど意味が分からない」などです。

ここで、もし私が通訳や英語教師を生業とするのであれば、ご本人の日本語を尊重しないとならないし、実際に単なる翻訳、通訳ならば5分10分で終わってしまいますし、そんなことなら通訳さんに頼めばよい話です。わたしの場合、課題は事前に聞いておき、その人なりにどのようにしようとしているのかは準備してもらいます。わたしも出来る限りの情報は聞き出して予習と準備はします。

そのようにすると、たとえば一番はじめの「来週現地社員にこのような訓示をしたい」であれば、たっぷり何時間もかけてトレーニングします。言いたいことがあって、それを良い英語にして翻訳して何とか読み上げました・・・では次もほぼ同じことになりますから、わたしはその人の「上司」になったつもりで、その訓示が成功体験になるように「できるようになるまで」付き合います。もちろん、「英語教師」になったつもりで最大限文法上の間違いや妥当な言い回しや単語に修正しますし、「アメリカ人」の社員の立場になってご本人の言いたいことがどれだけ伝わるかを基準に内容を高めていきます。

私をその現地社員と思って訓示してもらうところからはじめ、私もその現地社員になったつもりで聞きます。その後、英語の添削も、話し方(「話し方」のカーネギー氏に関する投稿は「なぜアメリカ人はフレンドリーなのか」をご参照ください)も含めて時間の許す限り、台本、脚本づくりをし、最後は舞台で台本無しで演技ができるようになるまでです(笑)。

もちろん、その1~2時間ではできるようになりませんから、その後本人の練習とリハーサルが必要です。内容と長さにもよりますが、やってみると意外とそんなに大変なことではないということを本人にも気付いてもらえます。この練習とリハーサルをやらないと絶対にできるようになりません。その方にとっては、来週にその訓示が立派にできて、アメリカ人の社員から理解を得られるかどうかが一番の問題であり、わたしにとっても本人の英語力などは本当はどうでもいいことで、その訓示の効果を出したいという意欲と熱意がどれくらいあるかだけが問題なのです。その結果、TOEIC350点の人が社員を感激させるような訓示をして、TOEIC700点の人が何が言いたかったのか分からないような訓示をするということが普通にあるわけです。

仕事なのだからやる、私はそのお手伝いをします。英語が苦手だからやらない、和英辞書で調べたような文章とつたない発音でアメリカ人にもほとんど伝わらないような訓示をする、よりは1000倍カッコいいです。

これはほんの一例で、英語がからむ業務で困ったときに、その場面や状況を「必ず克服するクセをつけるだけ」で、あっという間に英語とアメリカ人に対するアレルギーやコンプレックスがなくなっていきますから、そのクセがつくまでお付き合いさせてもらっているのです。心配しなくてもそのクセがついて仕事していれば、TOEICなんて簡単に900点を超えます。もっと体系的に時間をかけて英語を学びたいなんて時間はありませんからなんといっても効率的です。

このようなレッスンとトレーニングは「英会話教室」でもないし「英語講座」でもないし、そもそも私は「英語教師」の資格はないし、どのようなタイトルを名乗るのがよいのかが、私も思いついていません(笑)。「英会話教室???」の記事では、駐在者は英会話教室に行ってはいけないと主張していますから、なにか他のネーミングが必要なのです。

もちろん、超初心者級の英語も結構得意です。たとえば、「英語の発音、最初は・・・」などの記事もご参照ください。

どちらも私が通ってきた道なのでよく分かっています。困ることが普通で、困らないのならば、困る前に投げ出してしまったのではないでしょうか。

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